米国高配当ETFといえば、世界三大運用会社がそれぞれの看板高配当ETFとして出している【SPYD】【VYM】【HDV】がまず挙げられます。
今回はこの3つのETFの特徴を比較して管理人が購入に向いた人について独断で書いていきます。
最後に書いてますが、わたしは【SPYD】を選びました。
米国高配当ETFといえば【SPYD】【VYM】【HDV】の3択
下記の記事でもまとめましたが、世界三大投資運用会社であるState Street、 Vanguard、BlackRockがそれぞれ低コストの運用でしのぎを削っている高配当ETFが【SPYD】【VYM】【HDV】となります。
米国の高配当ETFなら、この3つから選べば間違い無い。
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【SPYD】【VYM】【HDV】の比較
運用開始日で比較
SPYD:2015年10月
VYM:2006年11月
HDV:2011年3月
一番古いのはバンガードの【VYM】で10年以上の歴史があります。
一番新しいのはState Streetの【SPYD】です。
配当利回りの比較
SPYD:4.7%
VYM:3.5%
HDV:3.6%
直近配当利回りが最も高いのは【SPYD】で5%にせまる勢いです。すごい!!
VYM、HDVも3.5%を超える高い配当利回りを実現しています。
3年リターンの比較
SPYD:9.6%
VYM:11.4%
HDV:9.9%
S&P500:13.2%(SPYで代用)
最も3年リターンが良いのは【VYM】です。
とは言えSPYD、HDVも9%以上の高いリターンを出しています。
参考としてS&P500(SPYのリターン代用)の方が高配当ETFよりもリターンは良いことが分かります。
10年リターンの比較
SPYD:データなし
VYM:12.6%
HDV:データなし
S&P500:13.1%(SPYで代用)
10年リターンは最も運用歴が長い【VYM】しかデータがありませんでした。
やはりS&P500の方がリターンは良いですね。
ただしVYMもそれに近い成績を残しています。
リターンを最も重要視するならS&P500連動のETFの方が良いし、経費もさらに安くなる。
例えば【VOO】なら配当利回りも2%近くありますから、そちらも選択肢に入ってきます。
経費率の比較
SPYD:0.07%
VYM:0.06%
HDV:0.08%
最もコストが低いのはVYMです。
HDVが最も高いですが、3つともほとんど変わらないといって良いレベル。
構成銘柄、構成内容の比較
SPYD:
”S&P 500 High Dividend Index”がベンチマーク。
S&P500の中で配当利回りの高い上位80社から構成されています。
選ばれた80社の重み付けは”均等配分”。
単純計算で各社1.25%の配分となるはずですが、組入比率1位のNewell Brands Inc(金融)が1.7%なので多少のばらつきはあります。
企業の組み入れ比率上位は;
1位:Newell Brands Inc (1.7%)
2位:Leggett & Platt Inc (1.6%)
現在のセクターの配分上位は;
1位:不動産、21%
2位:一般消費材、14%
3位:公益事業、13%
となります。
これらはS&P500の構成や、企業の配当利回りが変われば自動調整されていきます。
年2回のリバランス、銘柄の更新を行います。
VYM:
”FTSE High Dividend Yield Index”がベンチマーク。
米国株式市場全体の構成銘柄から市場平均利回り以上の配当を出す銘柄で構成されます。
現在の構成銘柄数は406社。3つのETFの中でダントツに多い数です。
選ばれた406社の重みづけは”時価総額加重平均”を用いて保有銘柄のウエートを算定。
時価総額の大きい会社ほど組み入れ率は大きくなります。
企業の組み入れ比率上位は;
1位:JP Morgan Chase & Co (3.7%)
2位:Johnson & Johnson (3.4%)
となります。
現在のセクターの配分上位は;
1位:金融、19%
2位:一般消費財、14%
3位:ヘルスケア、12%
となります。
これらは米国市場平均の利回りや各企業の利回り、時価総額の変化に応じて自動調整されます。
年1回のリバランス、銘柄の更新を行います。
HDV:
”Morningstar Dividend Yield Focus Index”がベンチマーク。
あらゆる時価総額水準の株式銘柄が対象。
米国株式市場全体の構成銘柄の中でも、財務の健全性が高く、かつ持続的に平均以上の配当を支払うことができるとMorningstarに認められた「利回り上位75社の銘柄」で構成されます。
主に消費財、生活必需品、エネルギー、石油・ガス、電気通信セクターの企業が選ばれています。
選ばれた75社には”代表サンプリング手法”を用いてウエートが設定されています。
ネットで調べた限り、これは”配当金荷重平均”と同じ意味みたい。
従って配当金総額(株数 × 一株あたり配当金)が大きい会社ほど組み入れ率が大きくなります。
企業の組み入れ比率上位は;
1位:AT&T (9.6%)
2位:Exxon Mobile (9.1%)
となります。
現在のセクターの配分上位は;
1位:エネルギー、21.7%
2位:電気通信、16.5%
3位:生活必需品、14.3%
となります。
Morningstarの選定基準に従って、かなり高い頻度(年に4回)で入れ替わります。
こんな人は【SPYD】【VYM】【HDV】を買うべき!
あくまで個人的な意見ですが、、
ネットで調べてると、組み入れ上位銘柄とかセクター比率を考慮して買っている人が多いみたい。
わたしは現状の上位の組み入れ銘柄やセクター比率については参考程度で、そんなに気にしなくていいと思っている。
だって、どのETFも指数に連動するので、なにかあったら自動で調整されて変化していくから。
指数のパラメーター(市場平均利回りとか各企業の利回り等)が変化したら、銘柄やセクター比率もどんどん変わっていく。
それよりも各ETFが連動している指数の特性(対象範囲、銘柄の選定方法、重みづけ・ウエートの設定方法)の中で一番自分がしっくりくるETFを選ぶのが良いと思います。
後は配当利回り、リターン、手数料かな。
現時点では配当利回り1位はSPYD、リターン1位はVYM。
手数料はどれもほとんど変わらないけど、VYMが一番コストが低い。
以上の観点から管理人の独断でそれぞれの銘柄に向いている人は以下のような人です。
SPYDを買うべき人はこんな人!
- S&P500の中で利回り上位の高配当株に投資したい人
- 各銘柄を重みを付けずに均等配分で投資したい人
- 現時点で配当利回りが一番高いものに投資したい人
VYMを買うべき人はこんな人!
- 米国全体の高配当株(平均利回り以上の銘柄)に広く投資したい人
- 出来るだけ沢山の銘柄に分散して投資したい人
- 時価総額の大きい大企業の比率を高くしたい人
- 現時点で最も経費率が低いものを買いたい人
- 現時点で最もリターンが良いものを買いたい人
- 銘柄の入れ替え頻度は少なめがいい人
HDVを買うべき人はこんな人!
- 米国株式市場全体の高配当株に投資したい人
- 専門家の目でスクリーニングされた銘柄に投資したい人
- 配当規模の大きい企業の比率を高くしたい人
- 銘柄の入れ替えを頻繁に行いたい人
まとめ
今回は“三大高配当ETF【SPYD】【VYM】【HDV】の比較!それぞれの購入に向いてる人を独断で選んでみた”について書きました。
3つETFのどれを選んでも配当利回りは3%超えてるし、経費率は低いし間違いはないと思います。
あとはその人の好みと求める内容次第。
管理人が選んだのは【SPYD】
わたしは【SPYD】を年末から定期的に購入する予定です。
もともとS&P500連動ETFの【VOO】をスポットで積立投資しつつ、高配当で増配中な個別株の数社に均等に集中投資して配当金をもらっています。
今の懸念は高配当の個別銘柄の数が少なすぎること。
もっと数を増やすことでリスクを分散したい。
かといってこれ以上、個別銘柄増やしたら、管理が大変。
なので、今の高配当の個別株投資の延長でS&P500の利回り上位80社の株を均等に購入出来る【SPYD】が一番しっくりきました。
【VOO】も同時に積み立てているのでリターンについてはそっちに任せて、【SPYD】ではリターンよりも配当を重視していく方針です。
以上、皆さんの参考になれば嬉しいです。
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:参考リンクなし - HDVのFact Sheet(2019年9月30日)
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