以前から【8資産バランスファンド】に興味があって、【つみたてNISA】でコツコツ買いたいと思っていました。
そこで今回は、つみたてNISAで購入可能な8資産バランスファンドを全て比較しました。
最終的にわたしが選んだ銘柄とその理由についても書いていきます。
注)2019年9月末の目論見書を参照しています
8資産バランスファンドとは
8資産バランスファンド(分散投資信託)は名前の通り以下の8つの資産が含まれた投資信託のこと。
世界中の国の株式、債券、リートに分散投資をする事ができます。
- 国内株式
- 先進国株式
- 新興国株式
- 国内債券
- 先進国債券
- 新興国債券
- 国内リート
- 先進国リート
つみたてNISAで選べる8資産バランスファンド
金融庁が選定した“つみたてNISA”の対象商品の中で8資産バランスファンドは以下の8つです。
8資産だけに8つ選んだのかな?笑
- たわらノーロード バランス(8資産均等型)
- つみたて8資産均等バランス
- eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
- iFree 8資産バランス
- SMT 8資産インデックスバランス・オープン
- Smart-i 8資産バランス 安定型
- Smart-i 8資産バランス 安定成長型
- Smart-i 8資産バランス 成長型
すべての投資信託に共通する特徴
つみたてNISAで選べる8資産バランスファンドに共通する基本的な特徴は以下となります。
- 8資産(国内外の株式、公社債および不動産投資信託証券)に投資する。
- 為替ヘッジ:なし
- 分配金:なし(配当込みの指数に連動)
- 通貨:円換算ベース
すべての投資信託に共通する連動指数
そしてつみたてNISAで選べる8資産バランスファンドが共通に連動を目指している各資産の指数は以下となります。
- 国内株式:東証株価指数(TOPIX()
- 先進国株式:MSCIコクサイ・インデックス
- 新興国株式:MSCIエマージング・マーケット・インデックス
- 国内債券:NOMURA-BPI総合
- 先進国債券:FTSE世界国債インデックス(除く日本)
- 新興国債券: JPモルガンGBI‐EMグローバル・ダイバーシファイド
- 国内リート:東証REIT指数
- 先進国リート:S&P 先進国 REITインデックス(除く日本)
では、ここからはそれぞれの投資信託の特徴について上記共通項目との違いに着目して書いていきます。
1)たわらノーロード バランス(8資産均等型)
- 運用会社:アセットマネジメントOne
- 信託報酬: 0.17%
- 1年リターン:3.4%
- 3年リターン:データなし
- 10年リターン:データなし
- 構成内容:8資産の均等配分(12.5%)
- 連動する指数:下記参照
【たわらノーロード バランス(8資産均等型)】は連動指数に特徴あり
”たわら”の連動する指数ですが、まず新興国債券以外は全て共通と同じです。
そして新興国債券は”JPモルガン・エマージング・マーケット・ボンド・イン デックス・プラス”に連動しています。
共通と”たわら”の新興国債券の指数の特徴は以下の通り。
JPモルガン・EMBI・プラス(共通)
新興国の国債、政府保証債などが対象。
対象国は、世界銀行の所得基準において、過去2年間、低・中所得国と分類された国となる。
対象国(38ヵ国)1位:ラテンアメリカ(15ヵ国)
2位:ヨーロッパ(主に東欧8ヵ国)
3位:アジア(7ヵ国)
JPモルガンGBI-EMグローバル・ ディバーシファイド(たわら)
新興国14か国の現地通貨建て国債が対象。
一か国あたりの組み入れ比率を制限している。
つまり、”たわら”の新興国債券は他の8試算分散投信よりも対象国を半分に絞って、かつ組み入れ制限によりある程度均等に配分していることになります。
2)つみたて8資産均等バランス
- 運用会社:三菱UFJ国際投信
- 信託報酬:0.24%
- 1年リターン:3.0%
- 3年リターン:データなし
- 10年リターン:データなし
- 構成内容:8資産の均等配分(12.5%)
- 連動する指数:共通と同じ
手数料やリターン以外は共通項目と同じ。
3)eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
- 運用会社:三菱UFJ国際投信
- 信託報酬:0.15%
- 1年リターン:3.0%
- 3年リターン:データなし
- 10年リターン:データなし
- 構成内容:8資産の均等配分(12.5%)
- 連動する指数:共通と同じ
手数料やリターン以外は共通項目と同じ。
4)iFree 8資産バランス
- 運用会社:大和証券投資信託委託
- 信託報酬:0.24%
- 1年リターン:3.1%
- 3年リターン:7.3%
- 10年リターン:データなし
- 構成内容:8資産の均等配分(12.5%)
- 連動する指数:共通と同じ
手数料やリターン以外は共通項目と同じ。
5)SMT 8資産インデックスバランス・オープン
- 運用会社:三井住友トラスト・アセットマネジメント
- 信託報酬:0.55%
- 購入時手数料:3.3%
- 解約時信託財産留保額:0.1%
- 1年リターン:2.5%
- 3年リターン:データなし
- 10年リターン:データなし
- 構成内容:8資産の均等配分(12.5%)
- 連動する指数:共通と同じ
手数料やリターン以外は共通項目と同じ。
手数料が高い!
6)Smart-i 8資産バランス 安定型
- 運用会社:りそなアセットマネジメント
- 信託報酬:0.18%
- 1年リターン:3.4%
- 3年リターン:データなし
- 10年リターン:データなし
- 構成内容:下記参照
- 連動する指数:共通と同じ
【Smart-i 8資産バランス 安定型】は債券の配分比率が高い
”Smart-i(安定型)”は8資産を投資対象資産としますがが、債券への投資割合を高めた運用を行います。
具体的な資産配分は国内、先進国債券が73%を占めます。均等配分では同じ資産が25%なので約3倍の高さ。
その分、新興国、リート、株式の比率を下げています。
なお先進国債券には”為替ヘッジあり”が含まれています。
7)Smart-i 8資産バランス 安定成長型
- 運用会社:りそなアセットマネジメント
- 信託報酬:0.20%
- 1年リターン:0.8%
- 3年リターン:データなし
- 10年リターン:データなし
- 構成内容:下記参照
- 連動する指数:共通と同じ
【Smart-i 8資産バランス 安定型】は先進国の配分比率が高い
”Smart-i(安定成長型)”は8資産を投資対象資産としますが、”先進国債券と株式”の投資割合を高めた運用を行います。
具体的な資産配分は”先進国債券と株式”が45%をを占めます。均等配分の同資産が25%なので1.7倍の高さ。
あとは国内債券と株式の割合も少し高め。
その分、新興国とリートの比率を下げています。
なお先進国債券には”為替ヘッジあり”が含まれています。
8)Smart-i 8資産バランス 成長型
- 運用会社:りそなアセットマネジメント
- 信託報酬:0.22%
- 1年リターン:-1.3%
- 3年リターン:データなし
- 10年リターン:データなし
- 構成内容:下記参照
- 連動する指数:共通と同じ
【Smart-i 8資産バランス 成長型】は株式の配分比率が高い
”Smart-i(成長型)”は8資産を投資対象資産としますが、”国内と先進国株式”の投資割合を高めた運用を行います。
具体的な資産配分は”国内と先進国株式”が54%をを占めます。均等配分の同資産が25%なので2.2倍の高さ。
その分、新興国と債券とリートの比率を下げています。
なお先進国債券には”為替ヘッジあり”が含まれています。
投資信託の比較で分かったこと
構成内容や連動指数はどれもほとんど同じ
まず以下が基本的な比較結果
- すべて分配金なし(配当金は再投資)
- すべて円換算ベースの指数に連動
- 均等配分が過半数(8名柄中の5名柄)
- 為替ヘッジなしが過半数(8名柄中の5名柄)
- 連動する指数はほぼ同じ(8銘柄中の7銘柄)
”たわら”の“新興国債券”のみが異なるインデックスに連動
信託報酬が一番低いのは【eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)】
手数料(信託報酬)が最も低いのは【eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)】でした。
eMaxis Slimシリーズの手数料へのこだわりを感じますね。
逆に手数料が一番高いのは【SMT 8資産インデックスバランス・オープン】でした。
【SMT 8資産インデックスバランス・オープン】は断トツに信託報酬が高いですね。
また購入手数料や解約時信託財産留保額が取られるのはこの投信のみ。
手数料が高いせいなのか1年リターンもショボいです。
はっきり言ってこの投信は選ばない方が良いです。
1年リターンが最も高いのは【たわらノーロード バランス(8資産均等型)】
【たわらノーロード バランス(8資産均等型)】が3.42%で1年リターンが最も高いです。
”たわら”は信託報酬も”eMAXIS Slim”に次いで2番目の安さです。
また【Smart-i 8資産バランス 安定型】の1年リターンが3.40%で次に高い結果となりました。
上述しましたが、この投信は均等配分ではなく、債券を均等配分の3倍まで高めています。
その影響で1年リターンが高くなったと考えられます。
3年リターンで選ぶなら【iFree 8資産バランス】
3年以上運用しているのは【iFree 8資産バランス】のみで3年リターンは7.3%(年率)でした。
長期で運用している銘柄が欲しい人はこの投信になりますね。
1年リターンがマイナスなのは均等配分ではない2銘柄
全体の中で【Smart-i 8資産バランス・安定成長型】と【Smart-i 8資産バランス・成長型】だけが1年リターンがマイナスとなりました。
どちらも均等配分ではありません。
”Smart-i(安定成長型)”は先進国債券と株式の比率が均等配分の1.7倍の高さ。
”Smart-i(成長型)”は国内と先進国株式の比率が均等配分の2.1倍の高さ。
また同じシリーズの”Smart-i(安定型)”は債券比率が高めでリターンが良かった。
そしてそのリターンも飛びぬけて良かったわけではない。
上記を考慮すると”均等配分”の投資信託を選んだ方がコンスタントにプラスリターンが期待できそうです。
もし8資産バランスで不均等にするなら、比率が低い資産を思い切って削って4資産とか6資産に絞って投資した方が個人的には分かりやすい。
「あんまり入れたくないけど、新興国とリートもちょっとだけ入れよ。。」
とかなんか未練たらしくない?
買ってる人はごめんね。
為替ヘッジありは【Smart-i 8資産バランス】シリーズのみ
”為替ヘッジあり”の資産が含まれるのは”Smart-i”シリーズのみでした。
どうしても“為替ヘッジあり”がいい人はSmart-iシリーズを選ぶことになりますね。
均等配分ではないので、個人的には選ばないかな。
管理人が選んだ投資信託は?
わたしの場合、
手数料の低い【eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)】と、
リターンの高い【たわらノーロード バランス(8資産均等型)】
で迷いました。
そして結果として【たわらノーロード バランス(8資産均等型)】を選びました。
選んだ理由は以下;
- 8資産を均等配分(12.5%)
- 8資産投信の中で1年リターンが1番高い
- 8資産投信の中で手数料が2番目に安い
- 新興国債券で他より均等に配分している
つみたてNISAを先日楽天証券で開設したので年明けから積み立てを開始します。
以上、皆さんの参考になれば嬉しいです。
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