このブログではグロース株を集めたETFを色々と比較してきました
今回は、S&P500連同のVOOを母体としたグロース株ETF【VOOG】と、大型グロース株を何から何まで集めた【VUG】について比較してみます
VOOGもVUGもグロース株を集めた米国ETF
VOOGもVUGも共にグロース株を集めた米国ETFで、どちらも“バンガード(Vanguard)”が運用しています
以前ハイテク・グロース株を集めたETFを比較しました
【米国ETF】ハイテク・グロース株を集めたQQQ, VGT, VUG, XLK, を比較してみたぞ!違いはあるの?
以前の比較には【VOOG】を入れていませんでしたが、市場やセクターにこだわらずグロース株を入れているVUGが私は好きだという結論でした
そして最近、VOOGがVUGと非常に似た銘柄構成であると知りました
運用会社も同じでグロース株を集めた似たETFですが、どんな違いがあるか調べていきます
運用開始日の比較
VOOG:2010年9月9日
VUG:2004年1月30日
参考
VOO(S&P500):2010年9月7日
VOOGも、VUGどちらも10年以上の運用期間を誇ります
VOOGの運用期間がちょうど10年に対して、VUGは16年です、長いですねー
VOOGの母体となっているVOOの運用開始から2日後にはVOOGの運用が開始されていますね
経費率の比較
VOOG:0.10%
VUG:0.04%
参考
VOO(S&P500):0.03%
SPYG:0.04%
経費率はVUGの方が低く設定され、参考値のVOOと変わらない低さ(業界最安値?)ですね
一方でVOOGの0.1%も高いとは言えないですが、ステート・ストリートが運用する同じS&P500グロース指数連動のSPYGの方が経費率は低くなっています
1年リターン(NAV)の比較
VOOG:30.49%
VUG:38.22%
参考
VOO(S&P500):15.09%
VOOGよりもVUGの方が大きいリターンとなっています
またどちらもグロース株を集めたETFということで、参考値のVOOと比較すると2倍以上の1年リターンを叩き出しています
コロナショック(2020年3月)時の価格推移
2020年3月のコロナショックの前後でそれぞれの基準価格がどれくらい変化しているのか比較してみました
VOOGもVUGもコロナショックで3割近く下げてますが、どちらも10月現在ではコロナ前の高値を10%以上も上回っています
ここでもVUGのリターンの方がVOOGよりも高くなっています
参考値のVOOは先月の相場全体の下げの影響もありますが、やっとコロナ前まで戻ってきたところです
グロース強し!
10年リターン(NAV)の比較(年率)
VOOG:16.36%
VUG:16.73%
参考
VOO(S&P500):13.70%
10年リターンでもVOOGよりもVUGの方が大きいリターンとなっています
どちらのリターンも参考値のVOOと比較すると2割増しのリターンとなっています
この10年グロース株が株式全体を引っ張っていたことがわかりますね
直近配当利回り(税込)の比較
VOOG:1.00%
VUG:0.71%
参考
VOO(S&P500):1.66%
直近利回りはVOOGがちょうど1%となっていてVUGよりも4割ほど多めに配当金を出しています
どちらも参考のVOOに比べればだいぶ低めです
個人的には、配当金が欲しいなら他の銘柄を選びますね
純資産総額で比較
VOOG:4 Bill USD
VUG:64 Bill USD
参考
VOO(S&P500):166 Bill USD
参考値の大人気VOOには及ばないですが、VUGは6兆円を超える資産総額となっています
VOOGの資産総額は4,000億円超です
因みにこれはひふみ投信の“ひふみプラス”と同じくらいの規模です(2020年10月1日現在)
母体のVOOの資産総額に比べると2〜3%となってます
保有銘柄数で比較
VOOG:279銘柄
VUG:269銘柄
参考
VOO(S&P500):509銘柄
VOOGもVUGも大体同じくらいの銘柄数ですね
VOOGの銘柄数からS&P500の約半分をグロース株と定義していることがわかります
S&P500をグロースとバリューで半分に分けている感じ?
連動指数、構成内容、構成銘柄で比較
VOOG:
連動指数
連動する指数は、 S&P500グロース指数となりますS&P500銘柄の中のグロース株に連動する指数であり、以下の3つの要素によってグロース株を定義します
- 3年間のEPS成長率
- 3年間の1株当たり売上高成長率
- 12カ月間の株価変動
構成銘柄トップ10
- AAPL:情報技術
- MSFT:情報技術
- AMZN:一般消費財
- FB:コミュニケーション
- GOOGL:コミュニケーション
- GOOG:コミュニケーション
- V:情報技術
- NVDA:情報技術
- MA:情報技術
- ADBE:情報技術
市場に関わらずグロース株を集めていてアマゾン(AMZN)もグーグル(GOOGL)、フェイスブック(FB)も入ってるし、VISA(V)もマスターカード(MA)も入っています
これは後で説明するVUGについても同じことが言えます
特徴はなんと言ってもS&P500に選ばれし銘柄の中でグロース株を選定しているところですね
例えば、9月にS&P500に選ばれなかったテスラ【TSLA】は含まれていません
セクター比率トップ3
- 情報技術:42%
- 一般消費財:15%
- コミュニケーション:13%
セクター比率だと情報技術が最も高いですね
VUGで比率が高い金融セクターは4%程度です
VUG:
連動指数
連動する指数はCRSP U.S. Large Cap Growth Index
以下の要素から選別された大型グロース株で構成されます
- 1株あたり利益EPSの長期的な成長率
- 1株あたり利益EPSの短期的な成長率
- 3年間のEPS成長率
- 3年間の1株当たり売上高成長率
- 時価総額比率及びリターン
(“current investment-to-assets ratio, and return on assets”の日本語訳ってこれでいいのかな?)
EPSの長期短期の成長率も考慮されていますが、VOOの選定基準とほとんど変わりない印象
構成銘柄トップ10
- AAPL:情報技術
- MSFT:情報技術
- AMZN:一般消費財
- FB:コミュニケーション
- GOOGL:コミュニケーション
- GOOG:コミュニケーション
- TSLA:一般消費財
- V:情報技術
- MA:情報技術
- NVDA:情報技術
VOOGとほとんど同じ顔ぶれですが、S&P500に含まれないテスラ【TSLA】が7位に入っています
セクター比率トップ3
- 情報技術:45%
- 一般消費財:19%
- 金融:11%
こちらも情報技術比率が最も高いですね
あと金融の比率が高いのが特徴的
まとめ
グロース株ETFとしては手数料や総資産額、リターンの点から現状はVUGの方が優れていると言えそうです
ちなみに私もVUGを年末から買う予定
VOOGを選ぶ基準としては、「S&P500というスクリーニングをかけたいかどうか」に尽きます
ただS&P500グロース指数連動のETFであればVOOGよりも手数料の低いSPYGを私なら選ぶかなぁ
注)この記事は2020年10月1日の情報をもとにしています
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