この1ヶ月は常に寝不足だった原因は小川一水のSF長編「天冥の標」を貪り読んでいたからです
このシリーズが日本SF大賞を受賞したそうです
【天冥の標】全10巻(17冊)を一気読み
「天冥の標」は、SF作家の小川一水が10年かけて描いたスペースオペラです
以下Wikipediaから引用
『天冥の標』(てんめいのしるべ)は、小川一水によるSF小説。早川書房よりハヤカワ文庫として全10巻(計17冊)が刊行された。各巻はおのおの別の時間を舞台とするが、根底に関わりをもった一連の「壮大なスペースオペラ」。2018年12月時点でシリーズ累計部数は「40万部に迫る」と発表されている
Wikipedia
読みましたよ、全10巻、17冊
読み始めたら夢中になって、1ヶ月くらいで一気に読みました
あー、疲れた 笑
後書きで作者の小川さんが「お疲れ様でした」って書いてたのはウケましたね
全10巻のタイトル一覧
各巻のタイトルはこんな感じ
- 天冥の標Ⅰ メニー・メニー・シープ(全2冊)
- 天冥の標Ⅱ 救世群
- 天冥の標Ⅲ アウレーリア一統
- 天冥の標Ⅳ 機械じかけの子息たち
- 天冥の標Ⅴ 羊と猿と百掬の銀河
- 天冥の標Ⅵ 宿怨(全3冊)
- 天冥の標Ⅶ 新世界ハーブC
- 天冥の標Ⅷ ジャイアント・アーク(全2冊)
- 天冥の標Ⅸ ヒトであるヒトとないヒトと(全2冊)
- 天冥の標Ⅹ 青葉よ、豊かなれ(全3冊)
ボリューム的にはVI 6巻の“宿怨”が一番重かったなー
読み始めは2巻(救世群)から
シリーズの時系列としては2巻(救世群)が一番前(西暦200X年)なんですね
雑誌の紹介でも、「手始めに読むなら2巻がお勧め」とありました
確かにこれだけ長い作品なので、小手調べで読むなら2巻からが良いと思います、
私もそうしました
最初から「全部読む!」と決めた人なら1巻からで良いけど、中々いないよね
2009年に書かれた2巻ですが、2020年のコロナ禍を予期するようなリアルなパンデミックの描写にビビりました
作品に出てくる冥王斑は致死率95%なんで、コロナよりだいぶヤバいやつですが、、
最初は「ほんまに言うほど面白いんかー?」と半信半疑で2巻を読んで面白いことに気付いて、
次に1巻に戻ってエンディングに驚愕して、
そっからは一気にハマりました
4巻(機械じかけの子息たち)はどう考えてもやり過ぎ
各巻で時代も主人公も変わりながら壮大な宇宙で激しく生きる人類やエイリアンの生き様がこれでもかと描かれています
しかし4巻には度肝を抜かれましたね
まぁ全編の95%はセックスの話でしたね
後の5%は戦いの描写でした 笑
色んな意味でやり過ぎやろ・・
作者も後書きで謝ってたし、
謝りつつ、エロに対しての自分の立ち位置を細かく説明してました(知らんがな)
確かに作品を通じてセックス、生殖は重要なテーマだったのですが、そこまで深掘りしなくても良かったね
途中から、「もー、まだやんのか?もう良いやろ」と突っ込んでました
天冥の標で一番グッと来たシーン
個人的に一番好きなシーンは、一旋次とスキットルの最期ですね、
敢えてシーンと書きますよ、ここは、
ラバーズだけに
両者とも1巻から最終巻まで物語の脇役として良い味を出してました
(あれ?一旋次も1巻に出てたよね?)
アンドロイドとして何百年と生きてきましたが、壮絶な最期でした、
死んでやっと楽になった感じですかね
うーん、思い出したら泣けてきたわ・・
睡眠時間を削るほど読みたい作品って大事
1ヶ月くらいで全巻読んだんですが、
どうしても夜寝る前に読むせいで、慢性的に寝不足になりました
もう眠いんだけども、章ごとに区切って少しづつ読むことを許してくれない
は〜、やっと寝れます
そして今は「天冥ロス」です 笑
なんか余韻に浸りたいと言うか、
禊(ミソギ)の時間が欲しいと言うか、
次の本を読む気にならないと言うか、
こう言う作品との出会いはなかなかないですね
特に長期シリーズ作品は中だるみして休憩挟むことが多いんですが、天冥の標は一気に寄り切られました
年に一度くらいはこんな作品に出逢いたいものです
関連記事
古典SFはのめり込むことは少ないですが、楽しいですね
ジェームズ・P・ホーガン【星を継ぐもの】の感想文!SF小説は楽しいね!
こちらはSFと言うよりファンタジーなポエムみたいな感でした
【完全版・最後のユニコーン】を読んだ感想!ファンタジー感がすごい