私は前々から保有している株式の貸株をやっています。
先日保有している米国株の貸株を停止しました。
理由は長期保有をする予定の株式について証券会社の倒産リスクを考えた結果です。
今回は、金融機関が倒産したり経営破綻した場合に、私たちが預けている資産がどうなるのかについて調べました。
銀行が潰れたらどうなる?
日本では金融機関が破綻した場合に、“預金保険制度”が適用され、預金者が保護される仕組みになっています。
この“預金保険制度”は日本国内に本店がある銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫、信金中央金庫、全国信用協同組合連合会、労働金庫連合会、商工組合中央金庫が対象です。
証券会社は対象外ですが、証券会社の資産は後述する別の制度で保護されます。
銀行預金はいくら保証されるのか?
決済用預金
当座預金、利息のつかない普通預金口座等がこれに当たります。
全額保証されます。
けど個人では持ってる人あまりいないよね。。
一般預金
利息のつく普通預金、定期預金口座等がこれに当たります。
合算して元本が上限1,000万円と破綻までの利息が保証されます。
1000万以上の金額は銀行の状況次第で一部カットされる可能があります。(必ずしもゼロになるわけではなく、銀行次第)
預金保険の対象外預金
外貨預金、譲渡性預金等がこれに当たります。
保護対象外です。
銀行の状況次第で一部カットされる可能があります。
銀行では外貨預金は保護されないんですねー。
参考:預金保険機構ホームページ
ゆうちょ銀行はどうなる?
銀行と同じです。
証券会社が潰れたらどうなる?
証券会社では、預金も有価証券も金融商品取引法で義務付けられた“分別管理”により保護されています。
この“分別管理”とは証券会社が顧客から預かった財産を証券会社自身の財産と分けて保管すること。
仮に証券会社が破綻しても、顧客の財産は顧客に全て返還されることになります。
預金はいくら保証されるのか?
分別管理されているため全額返還されます。
保有する有価証券(株式、投資信託)はどうなる?
分別管理されているため全額返還されます。
ただし投資信託は繰上げ償還されたり、潰れた時点の価格で解約される可能性もあり。
FX取引の資産はどうなる?
分別管理されているため全額返還されます。
貸株は分別管理の対象とならない
人によっては保有する株式を貸株にして貸株金利を受け取っている場合があります。
冒頭で書いた通り、私も株を保有したら基本的には貸株して金利を上乗せしています。
下記で引用しているSBI証券の注意書きの通り、貸株にしたら分別管理の対象から外れて保護されなくなります。
お客様が貸出す株券は通常の保護預りとは異なり、証券会社が自社の資産とお客さまの資産を区別して管理する分別保管の対象とはなりません。
SBI証券、貸株の注意点
ということで私の場合は、末永く配当金を得るために長期保有する銘柄の貸株は停止しました。
ただし中期保有で値上がり益を狙っている銘柄は、まだ貸株を続けています。
証券会社が分別管理の義務違反していた場合
分別管理により建前では証券会社が潰れても全額返還されます。
しかし、万が一なんらかの理由で証券会社からの返還が滞った場合は、日本投資者保護基金により1,000万円までは保護されます。
ここでの保護対象は株式、債券、投資信託等です。
面白い(面白くないw)のはこの基金ではFX取引は保護されないことです。
ただしこの保証は、そもそも証券会社が分別管理をきちんとしていたら使う必要のないものです。
証券会社が分別管理の過程でユーザーの資産を全額、信託銀行に信託していたら(全額信託保全)まぁ大丈夫でしょうが、それをしていないと要注意?
参考:大和証券よくある質問
参考:野村證券、分別管理とは
参考:たあんと
参考:日本投資者保護基金
資産の預け先の倒産リスクを回避するベストな運用方法は?
以下が私の考える倒産リスクを回避するためのポイントです。
- 銀行、ゆうちょには1社あたり1000万までしか預けない。(普通預金、定期預金合計)
- 外貨は銀行、ゆうちょでは保有せず、証券会社で保有する。
- 証券会社では日本円、外貨、有価証券どれでも基本的に上限なしに保有してオーケー。
- ただし分別管理をどうやって行っているのか各証券会社のHPで確認した方が良い。
- 投資信託は破綻時に強制解約されるかも?
- 長期保有を考えている株式は貸株しない方が無難。(倒産リスクを超えるほど貸株金利が良ければ考えるけど)
まとめ
今回は”銀行、証券会社が倒産したら預金はどうなるのか?”について書きました。
いろいろ調べて記事書きましたが、日々勉強ですね。
私は定期預金を持っていません。
銀行の口座は生活費の出し入れ用にしか使っていないので最低限しか預金していません。
残りの現金は全部、証券会社に入れています。
そして外貨預金は証券会社で積立FX(リバレッジ1倍)しかやらないことにしています。
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国内の貸株の注意点について書いた記事。
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米国株の貸株(Kastock)について書いた記事。
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